スマホ履歴でうつ病診断=「自宅で長時間」は危険信号-米大学


 【シカゴ時事】うつ病になると自宅に引きこもってスマートフォンを長時間使用する傾向があると、米ノースウェスタン大の研究グループが発表した。場所や時間といったスマホの使用履歴を追跡することで、患者の早期発見や治療が可能になると期待している。


 研究グループは2週間にわたり、うつ病患者14人を含む28人を対象に、スマホの位置情報や使用履歴を分析した。この結果、うつ病でない人の1日の平均使用時間は17分だったのに対し、患者は4倍の68分に達した。


 さらに、うつ病患者の使用場所は自宅など極めて少ない地点に限られていたことも判明。外出する気力がなくなり、憂鬱(ゆううつ)な気分を紛らわすため、一人でインターネットやゲームをしていたとみられる。


 研究チームは「問診を行わなくても、スマホの情報を分析することで、うつ病の診断ができるようになった」と成果を強調。毎日多くの場所に出掛け、スマホの利用を減らすことをうつ病の予防策として提唱もしている。