職場復帰について

復学や復職などの社会復帰は慎重に

たとえうつ病の症状がなくなっても復学や復職への社会復帰は慎 重に行わなければなりません。社会復帰のタイミングはとても難しく、学業や仕事の負担にたえ るに十分な回復がない段階で社会復帰を焦ると、再び症状が現れてしまう結果となります。したがって、社会復帰にあたっては主治医の判断に従って、少しづつ 着実に進める必要があります。たとえば、最初のうちは半日の出勤や出席からはじめて、仕事や学業も負担のないレベルから始めるなど、徐々に心身を慣らして いくように進めます。

うまく社会復帰できたならば、今度は再発しないように注意する必要があります。特に、うつ病になる前と同じストレス や負荷がかかっている場合には特に注意 が必要です。仕事や学業の量をコントロールする術を身につけていないと、元来、頑張りすぎる性格のうつ病の人では許容量以上の業務・学業をこなすようにな り、再発してしまうことになりかねません。再発しないように常に心身の状態に注意を払いながら日常生活や社会生活を送るように気をつける必要があります。

 

出典:メンタルナビ


復帰後の仕事

休職制度がしっかりしている企業などの場合は、復帰後もしばらくは数ヶ月間リハビリ勤務などをはさんでから徐々に本業に復帰するというやり方でうつ 病の社員に対処していますが、うつに対する理解度というのは人によって本当に様々で、場合によっては環境を大きく変える必要も出てきます。できればうつの 原因となるストレッサーである上司や同僚などと離れるために、部署を変えるなど、それでダメな場合は転職も検討するといいでしょう。


休職期間中に働き方を考えよう

休職期間中、うつ病の症状が徐々に改善していったら、今後の働き方について再検討をしてみることをおすすめします。我慢をし続けて給料をもらうとい う発想から離れて、できるだけ精神的負担の少ない仕事へとチェンジしていく、人とのコミュニケーションの仕方を変えていくなどが必要です。仕事をしながら だと忙しくて目の前のことに精一杯になりますが、休職中であれば思う存分そういったことを考える時間があります。もちろん、うつの治療初期には考えること 自体が負担となりますので、ある程度改善した後の課題ということです。

働くことそのものについて、自分が本当にできることとできないことを踏まえてじっくり考えることは、めったにないチャンスです。世の中で成功してい る人達の特徴について、ビジネス書などでは意識高いコメントが羅列されていますが、そういったことよりも、一度何かしらのきっかけ(病気、失業、挫折な ど)から、じっくり自分の人生を深く突き詰めて考えたことがあるという経験が最も重要と捉えています。


出典:うつ病で休職した体験談