精神科医の得意分野で選ぶ
たいていの精神科医師は、うつ病や統合失調症や神経症などこころの病気を幅広く診療していますが、小さい子どもや思春期を得意としている医師、アルコール依存の治療を得意とする医師、「てんかん」を得意とする医師など、得意分野を持っている医師もいます。
受診する前に医療機関へ連絡し、誰がどのような症状でかかりたいのかを伝え、受診が可能か確かめてから受診することをお勧めします。


医療機関の専門性、治療プログラム、配置スタッフで選ぶ
医療機関によって、デイ・ケアやナイト・ケア、集団療法などの治療プログラムを実施しているところがあります。
また、生活支援の調整を行う「ソーシャルワーカー」や、こころの悩みを傾聴する「カウンセラー(臨床心理士などの臨床心理技術者)」などの専門スタッフを配置しているかどうかも異なります。
医療機関に隣接して、カウンセリングセンター(通常、医療保険は適用されません)を併設しているところもあります。
こういった医療機能の情報を知ると、医療機関を選ぶときの参考になります。


医療機関の所在地、時間帯を考えて選ぶ
こころの病気は通院期間が長くなることが多いので、通いやすい場所にあること、自分の通える曜日や時間帯に診療しているかどうかも重要です。


主治医やスタッフが十分に話をきいてくれるかどうかで選ぶ
主治医やスタッフとの相性もとても重要なことです。自分のこころの状態を分かってもらえていないと、治療の効果が十分に上がらないこともあります。ただ、主治医やスタッフに自分のこころの状態を十分に分かってもらうには、それなりの時間がかかります。すぐに分かってもらえてないからと言って、通院先を次々に変えるのがよいとは限りません。


出典:みんなのメンタルヘルス総合サイト


また精神科の専門医の間で問題になっているのが、「にわか精神科医」が増えているこ と。先の専門医は「いまの日本の医療制度では、昨日まで小児科や内科を標榜していた医師が今日からは精神科に標榜し直すことができるのです」という。厚労 省の「地域保健医療基礎統計」によると、1996年に3198施設だった精神科のクリニックが2008年には1.7倍の5629施設へ急増している。

「精神科の治療はレントゲンなどの設備が不要で、元手をかけずに始められます。しかも、問診による診断がメインなのでCT画像や血液検査のような科学的なデー タがなく、後で誤診が疑われても訴えられるリスクが少ない。“適当”といったら語弊があるが、単純に薬を処方して『はい、おしまい』といった、にわか精神科医がちらほらと見受けられるようになりました。こんなクリニックにかかったら、本来治るものも治りません」

 別な専門医はため息まじりに話す。別名「心の風邪」ともいわれ、身近な病気となったうつ病。しかし、その診療現場の状況に分け入っていくと、いろいろな問題点が浮かび上がってくる。


出典:DMMニュース