入院

入院の目的
こころの病気の症状が重くて、濃密な治療が必要なときや、自殺などの危険を避ける必要があるときには入院治療が必要です。それ以外にも、薬の調整のための入院、アルコール依存症の教育や、リハビリテーションのための入院、十分な休息が必要だが家にいては休息がとれない場合の休息のための入院など、入院治療の目的は様々です。


入院治療
入院期間は病気の種類や症状の程度によって違いがありますが、最近は以前に比べて、短くなっています。
入院中は、精神療法、作業療法、レクリエーション、退院に向けた生活技能訓練など、リハビリテーションのメニューが用意されています。


入院形態

精神科の入院形態には、「任意入院」「医療保護入院」「措置入院」などがあります。病気の重さや症状、本人の治療への同意能力によって異なってきます。本人が病状を理解し治療に同意できる場合には、できるだけ本人が同意したうえで入院する「任意入院」が望ましいものです。


出典:みんなのメンタルヘルス総合サイト


長期入院の原因は、退院後の住居・サービス確保の困難さが大きな要因を占めているため、自宅などの退院先がある方は不当に退院を延期されることはありません。

また、近年は精神障害者に対する正しい理解も徐々に浸透してきており、精神疾患の方でも借りられる住居や受けられるサービスも少しずつ充実してきていますので、どんどん退院しやすい環境が作られています。

最近は国の方針としても、精神科での長期入院をさせにくい制度になっています。制度の詳細はここでは説明しませんが、かんたんに言うと長期入院させるほど、病院が赤字になるような仕組みになっており、必要以上に長期間入院させられることはありません。

実際に平均入院期間も年々少なくなっており、平成元年には500日近くであったのが、現在は300日未満まで短縮しています。これは今後も更に短くなっていくでしょう。

300日も入院と聞くとびっくりしてしまうかもしれませんが、これは一部の長期入院者が平均を大きく上げているだけです。なかなか帰る場所が見つからず、10年20年と入院している方も中にはいらっしゃいます。

しかしそれは一部であり、ほとんどの患者さんは数か月以内に退院しています。


出典:せせらぎメンタルクリニック